2014年 03月 20日
アルコールによる糖度計への影響
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「目的」
自ビール醸造の過程による糖度や比重の変化を調べ屈折糖度計で発酵の終了が確認出来るのか検証したい。 「方法」
糖度が10度(比重1.040)の砂糖水にエールイーストを投入してみた先の検証試験は一向に発酵してこない。酵母が細胞分裂を繰り返し増殖する為にはグラニュー糖だけではだめで栄養となるアミノ酸とかミネラルが必要な様だ。自ビールの酵母滓が少しは栄養になるかと加えてみた。極々僅かに発酵してる感じがするが発酵が完了するとは思えず、この試験は打ち切ることにした。
次なる方法として発酵が終了した状態を再現してみるがその前にBEERING さんに教えて貰ったIBUsとモルト量の計算 ver. 0.1に現在仕込み中の自ビール第三弾の条件を当てはめてみた。 本来は目的とする初期比重やアルコール度数からモルトの量を求めたりホップの量から苦味の国際単位IBUを求められる超便利なサイトなんだが、自ビール第三弾は仕込んだ後なので実際に使ったモルト量(2.3kg)になるように初期比重を弄ってみたら上の様になった。IBUはAdvanced-brewingに訊いたα酸利用率が異なるようで若干高目に出てくるが大差はないと思う。
上記の初期比重1.048 最終比重1.008 アルコール度数 5.2から下記の表を作ったみた。 ■仮想ビール発酵溶液の水の量を180g固定として試算している
■初期比重とはモルトを一定温度で加熱し糖化させた麦汁を発酵容器に移した溶液の比重。
■比重と糖度の関係はこちらから
■糖度から糖分のグラム数計算 ((糖度÷100)×水180g)÷(1-糖度÷100)
■消費糖分とは発酵が進むと最初の糖分が減るがその量
■ethanol gはその消費した糖分がアルコールに変換した量 グラム数 (糖分×92/180)
■ethanol %はその度数 ethanol g÷(ethanol g+水180g)×100
※「モルト量の計算 ver. 0.1」では最終比重が1.008で度数が5.2となっているのは計算通り糖分が全てアルコールにならないと言うことだろう。
発酵が終盤間際のアルコール度数5.2の黄色部分で検証試験をおこなってみた。 水180gにグラニュー糖5.1gを溶解。比重計は1.013 糖度計は3度(水温は15度位で補正せず)でまぁ表と近似値ではあるが問題はこれにアルコールを加えた場合だ。 発酵終了間際は糖度が2.7度でアルコールが5.2度を再現してみる
醸造器具の殺菌に用いてるアルコールの濃度は71%でこのアルコールを利用する。上の表の黄色部分でアルコールは9.9g分を計算すると
(100g×9.9g)÷71g=13.9g
「結果」
13.9gの除菌アルコールを加えるてみると糖度は5度に上がって比重計は1.002となった。1.002まで下がると儂の理論の行き詰まりを感じる(内なる悪魔がデータを改ざんしろと囁くが負けてはいかん!)
とにかく糖度が3度の物がアルコールが生成されると上昇して5度となって誤差が生じる事は確かだ。 自ビール第三弾は15日目となり発酵はほぼ終焉の様子。新たな小道具が増えたが50mLの注射器でこんな物までホムセンに置いてあった。瓶詰の際にこれならサイホンの最初の通水が楽になるし味見で少しだけ取り出す際に雑菌汚染のリスクも少なくなると思う。今回は180mLを取り出し測定してみた。比重計は1.014、糖度計は5.8度(数日前6度)
後4〜5日様子を見て瓶詰かと思う。(自ビール第二弾は一次発酵で一月放置したが1.016だった) 計測の終わったビールは汚染のリスクがないとは言えず発酵容器に戻せないので試飲するしかない。まだ瓶詰二次発酵前なので泡は立たず気の抜けたビールなんだが出来たて新鮮な「生」これが美味しい。一番心配だった苦味は確かにあるが心地よい苦味と言って良いか、これはクセになって何杯でもいけそう。(青鬼ほどでなくて良かった〜)炭酸が入ると感じが変わるかも知れないがIBUの指標が一つ確認できた。
「考察」 アルコール存在下では屈折式糖度計の値を上昇させ実濃度より2ポイントほど高く表示された。さらに各比重での糖度を測定しないと確証できない(ビール液の消費が勿体ないので実験の予定はない)が上記グラフのごとき推移すると容易に想定される。
「結語」
屈折式糖度計では発酵の終焉を確認する事は出来ないと思われる・・チャンチャン♪
自ビール醸造の過程による糖度や比重の変化を調べ屈折糖度計で発酵の終了が確認出来るのか検証したい。
糖度が10度(比重1.040)の砂糖水にエールイーストを投入してみた先の検証試験は一向に発酵してこない。酵母が細胞分裂を繰り返し増殖する為にはグラニュー糖だけではだめで栄養となるアミノ酸とかミネラルが必要な様だ。自ビールの酵母滓が少しは栄養になるかと加えてみた。極々僅かに発酵してる感じがするが発酵が完了するとは思えず、この試験は打ち切ることにした。
次なる方法として発酵が終了した状態を再現してみるがその前にBEERING さんに教えて貰ったIBUsとモルト量の計算 ver. 0.1に現在仕込み中の自ビール第三弾の条件を当てはめてみた。
上記の初期比重1.048 最終比重1.008 アルコール度数 5.2から下記の表を作ったみた。
■初期比重とはモルトを一定温度で加熱し糖化させた麦汁を発酵容器に移した溶液の比重。
■比重と糖度の関係はこちらから
■糖度から糖分のグラム数計算 ((糖度÷100)×水180g)÷(1-糖度÷100)
■消費糖分とは発酵が進むと最初の糖分が減るがその量
■ethanol gはその消費した糖分がアルコールに変換した量 グラム数 (糖分×92/180)
■ethanol %はその度数 ethanol g÷(ethanol g+水180g)×100
※「モルト量の計算 ver. 0.1」では最終比重が1.008で度数が5.2となっているのは計算通り糖分が全てアルコールにならないと言うことだろう。
発酵が終盤間際のアルコール度数5.2の黄色部分で検証試験をおこなってみた。
醸造器具の殺菌に用いてるアルコールの濃度は71%でこのアルコールを利用する。上の表の黄色部分でアルコールは9.9g分を計算すると
(100g×9.9g)÷71g=13.9g
「結果」
13.9gの除菌アルコールを加えるてみると糖度は5度に上がって比重計は1.002となった。1.002まで下がると儂の理論の行き詰まりを感じる(内なる悪魔がデータを改ざんしろと囁くが負けてはいかん!)
とにかく糖度が3度の物がアルコールが生成されると上昇して5度となって誤差が生じる事は確かだ。
後4〜5日様子を見て瓶詰かと思う。(自ビール第二弾は一次発酵で一月放置したが1.016だった)
「考察」
「結語」
屈折式糖度計では発酵の終焉を確認する事は出来ないと思われる・・チャンチャン♪
by ainame60
| 2014-03-20 10:48
| 麦酒・濁酒
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Comments(10)
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reikogogogo at 2014-03-20 14:34
面白い!いいね!!
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シロベー
at 2014-03-20 15:24
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小保方リーダーと実験内容は同等?でデータ・画像は勝っているかもしれませんね~。理研で活躍出来るかもしれませんよ。
ウコちゃん情報期待します。
ウコちゃん情報期待します。
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こん@B型
at 2014-03-20 19:56
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al
at 2014-03-20 21:00
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化学実験室、フル稼働ですね~。
間違っても爆発なんかしないように(笑)
まぁ、これじゃぁ、畑に行く暇はなさそう~。(笑)
♂が可愛くない??
う~~~ムムム…(^_^;)
♂にウコちゃんダンス調教して、動画UPして
広告料を稼ぐ!なんてどうでしょう?!
最近「動物ネタ」ウケてますし~♪
間違っても爆発なんかしないように(笑)
まぁ、これじゃぁ、畑に行く暇はなさそう~。(笑)
♂が可愛くない??
う~~~ムムム…(^_^;)
♂にウコちゃんダンス調教して、動画UPして
広告料を稼ぐ!なんてどうでしょう?!
最近「動物ネタ」ウケてますし~♪
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ケンタ
at 2014-03-20 21:08
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reikogogogoさん
どうも! 最初から結論ありきですけどね(笑)
どうも! 最初から結論ありきですけどね(笑)
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ケンタ
at 2014-03-20 21:14
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ケンタ
at 2014-03-20 21:14
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ケンタ
at 2014-03-20 21:14
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beering
at 2014-03-21 10:52
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アドバンストブリューイングでも「屈折式糖度計はアルコールが生成されると誤差が大きくなります。」って書かれてたけど、誤差は小さなものだと勝手に思っていました。
ケンタさんの実験がうまくいくようなら、糖度10~15ぐらいの砂糖水を作って アルコールの発生量と屈折比重計の数値誤差を調べてみたいと思ったのですが・・・ちょっと実験方法を考えなおさないといけないようです。
どちらにしても、結論はおなじになる予感がするのですけどね^^;
貴重な情報、ありがとうございます。
ケンタさんの実験がうまくいくようなら、糖度10~15ぐらいの砂糖水を作って アルコールの発生量と屈折比重計の数値誤差を調べてみたいと思ったのですが・・・ちょっと実験方法を考えなおさないといけないようです。
どちらにしても、結論はおなじになる予感がするのですけどね^^;
貴重な情報、ありがとうございます。
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ケンタ
at 2014-03-21 17:11
x
beering さん
その後考えたんですが
溶液を正確に10mL計り沸騰させアルコールと水も蒸発させて
その後再度水を加えて10mLにするとアルコールに影響されずに糖度が計れるのではないかと(笑)
Mashingの温度次第でデキストリンなど発酵しない糖が多くなりボデイの強いビールになると聞きかじってますがそうなるといつまでも比重が下がらない事になりますかね?
中々難しい世界に填まっちゃいました(笑)
その後考えたんですが
溶液を正確に10mL計り沸騰させアルコールと水も蒸発させて
その後再度水を加えて10mLにするとアルコールに影響されずに糖度が計れるのではないかと(笑)
Mashingの温度次第でデキストリンなど発酵しない糖が多くなりボデイの強いビールになると聞きかじってますがそうなるといつまでも比重が下がらない事になりますかね?
中々難しい世界に填まっちゃいました(笑)